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2024-04

ベニー・グリーンTRIO with 井上 智 - 2009.11.27 Fri

 6月の100ゴールドフィンガーで再開した時、「11月の後半は日本でツアーだから、また会おうね!」と約束していた大我のビッグブラザーピアニスト、ベニーちゃんことベニー・グリーンさんに会ってきました。
 今回はNYの師匠でもあるモダンジャズドラムの真の後継者、ケニー・ワシントン師匠も一緒。
 ベースは2006年ヴィレッジ・ヴァンガードで知り合いお友達になった、ピーター・ワシントンさん。ゲストは故・市川修パパのブラザーでNY在住の名ギタリスト、井上智さん。
 ツアー中はとっても忙しいのですが、ベニーちゃんと連絡を取りつつお昼間にゆっくり会って楽しい時間を過ごす事ができました。
 ベニーちゃんのとってもハッピーなプライベートの近況報告に始まり、今まで経験してきたジャズ史の濃~い話、おもろ~い話、ピーターさんも加わって話題が絶えません。
 ケニーさんは大我を捕まえドラミングの話。毎回そうなんですが、ケニーさん、ビバップのドラミングの話を始めると止まりません。「これが大切!」「この練習方法が大事」「フィリーもバディもブレイキーもエルヴィンも皆大事にしてきた基本練習の方法」「日本人ドラマーが勘違いしている所」「もっとも勉強したほうが良い教則本6冊」等々・・・結局最後は「近くに住んでたらもっと大我に色んな事を伝えられるのに!」とお怒り。
 話の途中、レストランに流れるジャズのBGMにいちいち反応し、「これは何年の誰のアルバム…」「このアルバムの収録の時、こんな事件があった」等…かなりのジャズオタクのベニーちゃんでも「これは…?」と悩む時すかさず答えるケニーさん。ベニーちゃんも真っ青になるぐらいケニーさんは何でも知っているのです。通訳の大我ママは大忙し・・・
 
 その会話からのエピソードを少々・・・
 ベニーさんは20数年ニューヨークで活動した後、カリフォルニアに移られたそうですが、NYの濃厚なジャズシーンとカリフォルニアののんびりしたジャズの空気のあまりのギャップにしばらくの間苦しみ、ずーっと機嫌が悪かったそうです。(あの温厚なベニーさんが機縁が悪い…って、想像できません)思い通りにタイトな演奏をしてくれない共演者にどなり散らしたりして、かなり感じの悪い奴だって、評判悪かったらしい。ある時、共演したベーシストの演奏がどうしても我慢できず、あろうことか、本番中に右手をベースに伸ばして(ピーターソン・ステージプロットで演奏していたので、ベーシストはピアニストの背面)ストリングを4本とも掴んで彼の演奏を強制的にストップさせちゃったんですって。
 演奏後、そのベーシストに「人の楽器にそんな風に触れるなんて、お互いに敬意を払うべきジャズミュージシャンとして言語道断! 演奏に注文があるなら、リハーサルの時言葉でそう伝えなさい。あなた中心の世界じゃないんだから」とひどく怒られたそうです。その後、ベニーさんはその件を深く反省したそうです。ニューヨークのジャズのように演奏したければ、自分がニューヨークに帰るべき。カリフォルニアにいるのだから、カリフォルニア音楽の今と現実を受け入れて生かす懐がなければ…苦労した経験や技術をひけらかすのではない…と。
 でも、もうひとつ気づいたよ!と笑ってました。「NYのベーシストにあんなことしたら、間違いなくあの世へGO!!今ここには居ないと思う」って。ピーターさん、大きくうなずいてました。
 ピーターさんのエピソードもおもしろかったです。ピーターさんはベニーさんとは逆で、カリフォルニアの出身。20代でアート・ブレーキーの目に留り、かのジャズメッセンジャーズに抜擢され、カリフォルニアからNYへ移ることになったのです。当時の師匠にそう報告すると、「そうか、じゃあラスト・レッスンをしてやろう」と家に呼ばれたそうです。NYジャズシーンで生き残るためのラストレッスン。こりゃ大切だ!どんな技を伝授してもらえるのだろう…と思ったら、それは…「一発で相手を倒すパンチの出し方」だった…。
 ピーターさん「冗談じゃないと思ったよ。僕はケンカなんかするタイプじゃない。丁重にそのレッスンは断って、NYへ行ったよ。でもね、実際NYで活動するようになって、よーくその意味がわかったんだ。あのレッスンは受けておくべきだったと後悔したよ!」と当時の事を振り返り、色んな事を経験した後に生まれた3歳になる愛姫の写真を皆に見せながら笑ってました。師匠(経験者)には先が見えるのですネ。
 ケニーさんはあまり海外演奏に出かけたくないと言う。「どうしたら上手にドラムが叩けますか?」「ドラマーとして、音楽の会話はどのようにしたら良いですか?」「あなたをここ(自国)に呼んで一緒に演奏したいから連絡先を教えてほしい」とか、「訳のわからん質問ばかり受けるのが疲れるんだよ」と。「面倒くさいからジョークで答えても、それを鵜呑みにして勘違いのまま。自分を厳しい状態に追い込むと理解できる事なのに…」と。
 厳しいNYジャズシーンを経験してきた彼等。何かを追い求めたいのであれば、自らその中に身を投じ様々な壁を打ち破る経験をしないといけないと言う。(厳し過ぎたからか、自分が弱かったからか、ドラッグに溺れたミュージシャンが沢山いる、想像を絶する世界ですが…)音楽大学や、クリニックでは教えてくれないよ。と・・・
 大我は大我なりに頑張ってきました。NYのケニーさんのライヴに何度も小さな足を運びました。(ストリートの投げ銭で貯めた資金で渡米。当時、ヤ○ザ屋さん、警察とのキビシ~イ思い出も沢山有…)
ライヴ終了後も遅くまで厳しいアドバイスをしてくれるケニーさん。同じ話を何度も繰り返す。それでも何度も何度も足を運び続けました。そのうち、「叩いてみな」とステージに上げてもらえる様になりました。
来日した時だけ押しかけていたとしたら、そんな事はなかったと思います。
 

 そして翌日、名古屋ブルーノートに招待して下さいました。
 大我をミュージシャンとして受け入れてくださる名古屋ブルーノートのスタッフの皆さん、有難うございました。そして、ご馳走さまでした!

 楽屋での記念撮影。
Tiger with Benny Green Trio + S Inoue
左から、井上さん、ベニーちゃん、ケニーさん、ピーターさん

 今回は演奏内容はかきませんが、そのプレイから見える物・・・
 巨匠と呼ばれる人達に比べ、一般的に知名度は低いかもしれませんが、彼等は真のジャズ後継者達です。
 彼等は誰が真の巨匠かを知っています。彼等自身が巨匠と呼ばれる時が必ず来る逸材だと思います。


 来年、再来年の構想を少しだけ打ち合わせして、バイバイしてきました。
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