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2007-05

驚愕のレガート…  - 2007.05.30 Wed

 昨日までツアーでご一緒させてもらったエディ・ヘンダーソンさんが、「大我を紹介したい人がいる」とすんごい所へを連れて行って下さった。ブルーノート東京… の楽屋。
 そこにおわせられたのは小柄な一人の老紳士。しかしそのオーラの凄いこと・・・。
 Mr.ロイ・ヘインズ。大御所中の超大御所ドラマーだ。
 大我は、このおじいさんがいかに素晴らしいドラマーかは、ほとんど判っていないが、何か只者じゃないオーラは感じるようだ。きおつけ!している。
 エディさんはとても親しい様子で、大我のことを「この子はドラマーなんだよ」とロイさんに紹介。するとロイさんは「ふうん…」と返事。その返事に満足できなかったのか、エディさん、俄然必死でジャズドラマー鬼束“Tiger”大我を語り始めた。
 昨日まで一緒にツアーしてたことやその内容、ちっこくてもどんだけすっごいか…つばを飛ばしながら英語で熱弁をふるうエディさんに、次第にロイさんの表情も驚きに変わっていく。大我はエディさんの早口の英語がわかるはずもなく、その剣幕にきょとんとするばかり…。
 すると、意外な展開に…。カルテットのサックス奏者ジャリール・ショウさんがやってきて大我を指差すと、「I know him! Tiger! He is very famous in New York! I wanna picture with him!(この子知ってる。タイガーだろ?ニューヨークじゃ有名だ!一緒に写真とってよ!)」と大我との2ショットを求められたのだ。ポカンとする大我と満面の笑みで2ショットに収まるジャリールさん。真剣にビックリした様子のロイさんと他のメンバー達(ピアノ、マーティン・ベヘラーノさん、ベースは中国系のデヴィッド・ウォンさん)。
 そしてエディさんは「だから言ってんじゃん」といった感じで非常に満足げだった。

 ロイさんのご好意でワンステージ聴かせて頂いた。
 すごい!
 すごい!すごい!
 すっご~~~い!!!
 他に言葉が出てこないほどすごい演奏だった。一体どうなってんだか判らない神がかり的なシンバルレガートが飛び出し、大我はお口あんぐり・・・。エディさんも思わず「Wow!!」と感嘆の声を上げておられた。

 ロイ・ヘインズ、御年81歳。
 信じられないバイタリティと瞬発力、そして並外れた集中力。ジャズの第一線で生き抜いてきた叡智に満ち溢れる豊かな音楽に、ただひたすら感服したひと時だった。
ロイ・ヘインズさんと鬼束大我

逆立ちしても81歳になどとても見えないこの精悍なお姿…!!
スティックケースにサインGETしてゴキゲンの大我!
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今日の芸術 - 2007.05.30 Wed

今日(こんにち)の芸術は、
うまくあってはならない。
きれいであってはならない。
ここちよくあってはならない。
と、私は宣言します。
それが芸術における根本条件であると確信するからです。
(岡本太郎『今日の芸術』1954年出版)

 先日、朝日新聞の特集記事に引用されていた岡本太郎氏の言葉。
 それにしても言葉がものすごい直球ストレート。視覚芸術について述べられたものだろうが、現代ではすんなり受け入れられるこの言葉も、1954年当時はストレートな分、衝撃的だったろう。
 しかし、これはある意味、ジャズにも通ずる言葉だと思った。これなら8歳の大我でも理解できるはず…と切り抜いてみたものの、はたと考え込んでしまった。
 ヘタじゃ話にならないから。
 芸術を考えたり、生み出したり、そして捕らえたりするのは、うまいとかヘタとか、そういう観点からじゃないという意味なのだろうが、キレイに心地よい音だけを追い求めては芸術になりえないということか。明快な言葉だが、理解し消化し体現するのは難しい。
 根本条件・・・・・・・。
 さて、どうやって大我に説明しようか?

 大我は、ピアニスト板橋文夫さんとのライブを控えている。
 板橋さんは「ゲイジュツハバクハツダ~~!」と叫んだ岡本太郎さんとなんとなくその風情や醸し出す空気が似ているように思える。
 ハチャメチャなピアノ演奏で破天荒なイメージの板橋さん。しかし、板橋さんの爆発的エネルギーに満ちた音楽は、そのイメージ裏切る美しさなのである。たしかにうまいヘタで板橋さんの音楽を語る人はあんまりいない。そんなことどうでもいい。…と思わせる音楽だ。
 芸術活動において「美しさ」というものは目指すゴールではなく、その結果、別次元で生まれるものなのかも知れない。

晴れたら空に豆まいて… - 2007.05.29 Tue

 晴れたら空に豆まいて…
 豆まいてどうするんだろう…?これはれっきとしたライブハウスの名前。このライブハウスとのご縁もストリートライブだ。たまたま京都観光中だったオーナーが大我のストリート演奏に偶然出くわしていたく感動され、「東京に来る機会があったら連絡してね」と名刺とお店のパンフレットを置いて帰られたのだ。今日はこの個性的な名前の代官山のお店でエディ・ヘンダーソンさんとの2007年ツアーの最終日を迎える。
 このツアーでずっと一緒だったアルトの三木俊彦さんは、今日からベーシスト北川潔さんとのツアーに参加されるので、今日は三木さん抜きのカルテット。エディさんと大我、ベースはこのツアーでは名古屋、横浜に続き3度目の参加となる金澤英明さん。そしてピアノは木畑晴哉さんだ。木畑さんは関西出身で大我も以前は何度もご一緒したが、最近東京に活動の拠点を移されたので久しぶりの再会共演となった。東京進出でどのようにピアノが変わったかリハから興味も湧く。
 ライブ前のひと時、大我とエディさんの子供チーム(?)は、きのこの形をしたキャスター付きのスツールに乗って「激突ごっこ」に夢中。エディ少年は、本当に子供みたいに無邪気に遊んでおられた。つられて金澤少年まで参加してきて、おかしなことに…。妙な光景を目の当たりに、ミュージシャンは時にこういう風に子供に成りきれることも大切なのだな・・・と自分を納得させる。
 しかし、ステージに立つと、さっきまでのお茶目な姿はあっという間にキリリとしたオーラに変わる。さすが・・・。ライブは最終日を飾るにふさわしい素晴らしい内容だった。金澤さんの絶妙のバースサウンドに乗せて、繊細な優しさも包み込むような暖かさもそしてストレートに胸を突くような力強さも併せ持ったエディさんの音楽が淀みなく湧き出してくる。そんなエディさんの音楽に木畑さんはストレートなピアノで応える。もともと素晴らしいテクニックと表現力に満ちたピアニストだと思っていたが、こむずかしい感じやねじ伏せるような感じがさらりと消えて、ピュアな感覚が研ぎ澄まされたようなストレートな音。なかなかのコンビネーションだった。

 今回のツアーで大我はエディさんに随分お褒めの言葉を貰った。「Taiga is 200% bigger, stronger, faster, and better!! Amazing!!」と興奮気味に語ってくださった。前回(2005年秋、1年半前)に比べて、音が力強くクリーン、リズムが安定し、かなり速いテンポでも崩れない。ブラシワークも美しく、表現力も素晴らしいと… 大我はとてもうれしそうににっこり笑ってエディさんとハイタッチ。「今度はニューヨークで共演しよう!」と約束してお別れした。
 長かった分、ちょっぴり寂しい…

横浜Dolphyに初出演! - 2007.05.27 Sun

TigerQuartet@Dolphy

 今日はカルテットで横浜Dolphyで初ライブ。
 お楽しみはピアノの野本晴美さん。大我が東京方面に来たときに必ず会いたくなるピアニスト。とっても綺麗な「晴美ねえちゃん」なのだが、そのピアノはとても男前。ハートにずしんと響く強く凛とした音色が大我はとっても大好きなのだ。去年の横浜ジャズのときに晴美さんのライブを聴いたが、共演するのは本当に久しぶりなのだ。北野たけしさんの「誰ピカ」で演奏収録したときのピアノが晴美さんで、その時以来かな?
 そしてベースが「ヒゲゴジラ」金澤英明さんだ。そしてもちろんフロントは三木俊彦さん。期待度が一気に上昇する組み合わせだ。
 皆さんやっぱりインスピレーションの発生のさせ方が尋常ではない。
 印象的だったのは、金澤さんと大我のやりとり。金澤さんは8歳だからって大我に全く遠慮しない。フリーっぽいアプローチで大我を煽ったり、複雑な変拍子なんかをバース交換にいっぱい盛り込んだり・・・・・。かなり高度だが、食らい付く大我。8歳児がよくぞついていけるもんだな・・・と改めて感心する。
 野本さんも発想と表現が限りなく豊かで、改めて「懐の深い頼れる男前だな・・・」と再認識した次第(失礼)。トリオでの演奏もかっこよかったが、特に、冒頭のEJブルースのエンディングで晴美さんが繰り出した音にはすっかり参ってしまった。これには大我もビックリしたらしい。恐れ入り・・・・・
 そして、三木さんは今夜も炸裂!三木さんがノリにのっている時に出てくる例の「アレ」も飛び出し、やんやの大拍手だった。
(ちなみに、最近アルトサックスを始めた大我のお姉ちゃんの風雅さんは、アルトの難しさを実感してつくづくと、「『あんなコト』ができる三木先輩って信じられへん!ホンマにホンマにすっごい!めちゃ尊敬する・・・」と言っている。気になる方は三木さんと大我のライブへどうぞ~~!!絶対出ますから~)

大我&エディ & KANKAWA & 三木@TUC - 2007.05.26 Sat

 大我は、何度か東京のライブハウスでドラムを叩いたことがある。
 6歳の頃から結構あちこちのセッションなどにも参加していたが、やはり、日野皓正さんのギグへの飛び入りというパターンが多かった。
 今日は、初めての自己バンドでのライブ、事実上東京デビューだ。ソコには大我ならではの別の深い意味もある。今回初めて東京で、自分自身のドラムセットで叩くのだ。
 大人のドラマーでも、それぞれ自分のドラムセットには思い入れがあり、自分なりの特徴を取り入れているだろうから、自分のセットが一番叩きやすく、自分らしい演奏ができるはず。しかし、大我の場合は、思い入れとかセットの特徴以前に、とても大きな問題にいつも直面する。大人が普通に叩いているセットは身長125cmの彼には身体的にどうしても合わせられない。シンバルや太鼓、椅子の高さをぜーーーんぶ下げてもまだ高く、足がペダルに届き難かったりして、無理なく叩けるようにセッティングするのはほぼ不可能なのだ。
 ちなみに大我のセットも立派な大人用だが、存在しうるパーツ、スタンドなどの中から、最も低くできるもの、最も柔らかいペダルなどを選んでセットしされている。椅子も大人用だが、最も低くできるものをメジャー片手に探し出してきたものなのだ。。

 さて、鬼束“Tiger”大我の自分のドラムセットでの東京デビュー。ステージは、「世界の名門ジャズクラブ」にも選ばれている東京TUC。しかもメンバーがすごい・・・というか、超異色の取り合わせだ。まず、ジャズの帝王マイルス・デイヴィスの後継者と評価の高い名トランペッター、エディ・ヘンダーソンさん。それに、ハモンドオルガンの神様ジミー・スミスの後継者といわれるKANKAWAさん。これだけでかなりビビる組み合わせだが、そこへ我らが三木俊彦さんが加わる。三木さんはついこの間アメリカから帰国してきたところで、ニューヨーク仕込のアグレッシブなアルトサックスが炸裂する実力派だ。そして、そこへ持ってきてドラムが8歳の大我である。お客さんは、目の焦点をどこへ合わせていいのかわかんないだろうな・・・
 実は、オルガンとの本格的な共演も大我は初めてだ。KANKAWAさんとは、6歳の時、ハーレムの名ドラマー、グレッグ・バンディーさんとベーシストのアンディ・マクラウドさんとレコーディングに遊びに行き、1曲参加した。共演は約2年ぶりなので、大我の成長ぶりにKANKAWAさんも随分ビックリしておられた。
 今回のクインテットは異色な取り合わせだったが、全員がハーレムジャズの体験者という意外な共通点があり、ちょっと怪しげで、ちょっと熱っぽいハーレムの熱気に満ちた演奏となった。
TigerQuartet@TUC

オオクワガタに夢中! - 2007.05.25 Fri

 名古屋から東京へ北上する途中ちょっと大回りの寄り道。長野に住む大我のじいじいばあばあの家に立ち寄った。ココには大我とおんなじくらいの大きさのディッキー兄ちゃん(シベリアンハスキー13歳)とタフィーくん(チョコレート色のラブラドールレトリバー推定8歳)もいるのだ。
 大我はココへ来るのが大好き。しかも今回は(も?)三木俊彦さんと奥様のヨーコねえ辻佳孝さんも一緒だ。いっぱい遊ぶぞー!!っと楽しみに床に就いた大我だったが、朝目覚めると・・・・大雨…!!マレットゴルフをするのを楽しみにしていた大我は、大ショックで思わず泣き出してしまった。
 でも、代わりにみんな一緒に近くの温泉に行って・・・泳ぐ・・・。そしておいしいバイキングをお腹いっぱい食べたのだった。ちょっと遠慮がちにばあばあにおねだりして、売店で「クワガタムシ7匹セット」を買ってもらうと、もうとってもゴキゲンさんに変身。セアカオオクワガタ…とか、7匹の名前(学名?)を一瞬で覚えてしまった大我だった。(もちろんおもちゃです。ゴキブリに見えて仕方ないんですけど・・・)
 ばあばあに、『ばあばあ、買ってくれてありがとう。いっぱいお金使わしてごめんなあ・・・』と気イ使ってたらしい… こっそり「ホンマは、『カブトムシセット』も欲しかった・・・」と小さい声で言っていた。
大我in長野
優しくて、でも時々こわい大我のばあばあ。大好き!

大我&エディーツアー4@名古屋Lovely - 2007.05.24 Thu

 大我は先月、ソニー・ロリンズバンドのトロンボーン奏者クリフトン・アンダーソンさんとのツアーで名古屋で初めて演奏した。そのときは千種区のスターアイズというジャズクラブ。今回はそのスターアイズと双璧ともいうべき名古屋の有名クラブJazz inn Lovely。
 メンバーは大我とエディ・ヘンダーソンさんに、アルト三木俊彦さん、ピアノは辻佳孝さん。そして、今日のベースには日野皓正バンドの「番頭さん」で、大我も何度もリズムセクションを組ませていただいている金澤英明さんを迎えた。大我もわくわくする組み合わせだ。
 金澤さんとは、辻さんとのトリオで2月にご一緒して以来だ。その時のトリオのライブも大変素晴らしく印象深かったが、今回はそれにエディさんと三木さんの2管が加わり、厚みと熱さと味わい深さがいい形でミックスされたステージとなった。
TigerQuartet@Lovely

 相変わらず一味も二味も違うサウンドを惜しみなく繰り出すエディさん。創造性豊かな絶妙のベースを奏でる金澤さん。そんな聴く人を唸らせる芸術的感覚に溢れたお二人のプレイに、若い三木さんや辻さんのテンションもよい形でどんどん上がっていく。
TigerQuartet@Lovely2

 大我もこのおっちゃんたちに負けじと存在感溢れる大熱演。2ステージ目のラストの曲では、チャイナシンバルで思いっきりキメようとした瞬間、椅子から落っこちそうになってしまい、メンバーもお客さんもビックリ&ドッキリ。本人もびっくり、そしてちょっと恥ずかしかった…
 先日のスターアイズもそうだったが、今日のLovelyもまた満員のお客さん。名古屋のオーディエンスは暖かく熱心で、大我もとても気持ちよく演奏できた。名古屋のジャズファンのハートをがっちり掴んだ大我バンドの熱演だった。
 しかし、エディさん、日ごとにゴキゲン度が増してくる…

エディ&大我ツアー@Pick Up - 2007.05.23 Wed

 京都祇園のPick Upは、小さいけれどいつも満員で熱いライブが繰り広げられる。今日は、エディ・ヘンダーソンさんとのツアー3日目。メンバーは、アルトの三木俊彦さん、ピアノ生田さち子さん、そしてベースは三原脩さん。意外なことに生田さんも三原さんもエディさんとは初共演だった。
 前回のツアーのときは、大我もエディさんも探り探りだったのか、今から思えば無難にまとめていたような気がするが、今回はエディさんの「素」の部分を感じる。ミュート使いやフリューゲルホーンの繊細でクールな面はもちろん文句なしの「一聴」に値する素晴らしさだが、ものすごく若々しくてエネルギッシュな、ともすると無邪気な子供のような一面が表に出てきた。
 新しい曲の提示は難しいかと思っていたが、大我からのアイデアにも積極的に乗ってきてくださるエディさん。今日も大変ゴキゲンで、演奏中にはスキャットも飛び出した!三木さんとの息もぴったり。
07エディ&大我@PickUp


 帰りは、またまたすぐ近くの割烹「いわい」でおいしい日本食を堪能。エディさんは、実は日本人なのか?と思うほど日本食好き!得体が知れず普通外国人なら警戒しそうな珍しい食材でも、全く躊躇することなく何でも「おいしい」と食べる。割烹の料理をがーっと一気に食べて満足気な笑顔で帰って行った。

エディさんとラグタイム大阪 - 2007.05.20 Sun

 昨日の上賀茂神社の興奮が冷めやらぬまま、大我とエディ・ヘンダーソンさんとのツアー2日目。エディさんは初登場となるラグタイム大阪。サックスの三木俊彦さん、ピアノ辻佳孝さん、そしてベースには荒玉哲郎さんというメンバー。
 初日である昨日の上賀茂神社は、市川芳枝さんのボーカルがあり、しかも出番としては1ステージのみだったので、実質今日がクインテットのフルステージの演奏となる。
 エディさんを聴きたい人がめがけてやってきたのか、いつもこの箱でやるときとは若干客層が違うように思えた。しかし集中力のあるオーディエンスで演奏もどんどん盛り上がってくる。インストで思い切りできるのでエディさんも終始ご機嫌だった。
 マイルス・デイヴィスの後継者としていつも紹介されるエディさん。やっぱりミュートを使ったバラードなどは本当にぞくぞくする。なんともいえない空気管を生み出すフリューゲルホーンもさすが…の一言。聴き応えのある演奏だった。
 エディさんとは久しぶりの共演という荒玉さんも、惹きつけるベースサウンドだった。三木さんもエディさんとのハーモニーをたっぷり楽しんで奏で、同時にピリッと緊張感のある演奏。お互いの楽器の響きを美しく引き立てていた。辻さんは、自然といつもより大人な感じのピアノだったが、それでいて要所でいつのも熱さがでてくるので、そのバランスがかっこよかった。
 あ・・・大我だったんだ。と途中でドラムが8歳のおちびさんだったことを思い出す…そんな大人なJAZZだった。
エディ&大我@ラグタイム

「京都JAZZ&ART@上賀茂神社」②プレイベント - 2007.05.19 Sat

 さて、「京都JAZZ&ART@上賀茂神社」のプレイベント開催日。
 秋の本イベントでは、野外と屋内の2つのステージが設けられる予定だが、今回のプレイベンとでは屋内ステージとなる北神饌所(重要文化財建造物)内で、2バンドのステージが繰り広げられた。能舞台とあって、ステージ背景の壁画(?)が素晴らしい。地元京都の呉服屋「さわだ」さんの協力で素晴らしい着物の数々も展示され、歴史ある舞台にふさわしい豪華なステージが設営された。
まずは、人気者MITCHさん率いる「MITCH ALL STARS」の登場。大物エレキベーシスト清水興さんとMITCHバンドには欠かせないドラマー永田充康さん、ピアノは御馴染み辻佳孝さんという強力なリズムセクションに、フロントには存在感溢れる大迫明さんのトロンボーンが加わり、陽気でノリのいいニューオリンズジャズナンバーをたっぷり聴かせた。人を惹き付けて止まないMITCHさんのボーカルとペットは今日も魅力に溢れて素晴らしく、また新たなファンを増やしたのでは?
07上賀茂MitchAllStars


 そしてセカンドセットに「大我&エディ・スーパークインテット with 市川芳枝」が登場した。かのマイルス・デイビスの後継者として名実共に世界が認める名トランペッター、エディ・ヘンダーソン氏が友情出演。大我のジャパンツアー初日なのだ。メンバーはシルバーバックスの面々で、大我、市川芳枝さんvo、木村知之さんb、辻佳孝さんp、そして三木俊彦さんas。(辻さんは両セットに登場の大活躍!)そこにエディさんの味わい深い演奏。時に柔らか時に鋭いトランペットが加わり、荘厳なステージでの臨場感のあるライブだった。
07上賀茂1

07上賀茂stage

 何しろステージのすぐ前まで座布団席なので、満席で立ち見まで出た客席とステージの間に不思議な緊張感と一体感が同時に生まれ、大変盛り上がった。

07上賀茂マーケット

 北神饌所の外側には、革製品や陶器などアート工芸品のブースや屋台、カレー屋さんなどの飲食ブースも軒を連ね、ちょっとしたお祭りだ。asicsオニツカタイガーのグッズブースもあったのだ。今回は北神饌所近辺だけだったが、秋のイベントは芝生広場も含めたかなり大規模なフェスティバルになるのでとても楽しみだ。
 秋に向けて、色々な意味で手ごたえのあるイベントとなった。

 プレイベントは、ジャズを愛するたくさんの方々の力で成り立ったイベントだった。皆様お疲れ様でした。ありがとうございました。

 秋のイベントでは、一緒にこのジャズイベントを手がけていく仲間を募っています。
 ブース出店者も大募集中!
realjazzproject@yahoo.co.jp へメールにてお問合せ下さい!

パーティーでGET! - 2007.05.14 Mon

 京都タワーホテルにて某団体のパーティーにトリオで呼ばれる。メンバーはベースの福呂和也さん、そしてピアノは久しぶりにご一緒する清水武志さん。ステージは短めだったので、スタンダードなど問題なくこなす。パーティーの最後にくじ引きに参加した大我は、見事に大きな包みをGET!早速開けてみると、それはたこやき器!!大我はたこがちょっぴり苦手だけど、たこ焼きを作るのは大好き!自分用にチーズやちくわ入りのたこ焼きパーティーを早速計画中だ。

圧倒のパーカッション軍団! - 2007.05.13 Sun

 いよいよ関西打楽器協会主催のパーカッションフェスティバル当日。演奏は大我以外みんなクラシックのパーカッショニスト。大阪フィルハーモニー交響楽団京都市交響楽団大阪シンフォニカー交響楽団などで活躍する奏者や明日のクラシックパーカッション界を担う若手奏者たち。
 いつもとは違った意味の緊張感で本番に臨む…のはこちらだけで、大我はさほど緊張していない様子。(彼が緊張しているのは今日もやっぱり「しゃべり」のことのようだ。司会のお姉さんと念入りに打ち合わせていた。注:4月30日のブログ参照)
 バンド?の構成は、なんだかすごい。パーカッションってこんなに幅が広いのか…と感心することしきり。大我のドラムセットを中心にマリンバやビブラフォンなど、どれが何だかさっぱりわからない大小・長短・多種多様の10台近い鍵盤系楽器が配置され、さらにその後方をティンパニやらなんやかや太鼓系などのありとあらゆる打楽器が取り囲んでいる。すごいことになっている。ほんとに大丈夫なのか大我?
大我の出番。セッティングの間、そつなく「しゃべり」をこなす。(それどころか、アドリブでお姉さんにツッコミをいれているではないか!成長したもんだ。)
 全員がスタンバイして、指揮の花石眞人さんが登場。(指揮者を前に演奏するのも初めて)一瞬の沈黙の後、花石さんのタクトが上がる。緊張の一瞬が長く感じられたその時、何ともいえないテンションですべての打楽器が一体感のある音を奏で上げた。ものすごい迫力。さすがは鍛え抜かれたクラシック奏者たち。一分の隙もないきりりとした演奏だ。大我は、その一糸乱れぬ奏者たちのど真ん中で、ドラムセットにちょこんと腰掛けたまま、踊るようにタクトを振る花石さんをきょとんと見ている。大丈夫か?汗が出そう。しかし次の瞬間、花石さんとのアイコンタクトで、あっという間に演奏に溶け込んでソロパートを叩き始めた。なんてヤツ…。

 そんなこんなで、大勢の打楽器奏者軍団に負けない力強いドラミングで大我は2曲を叩ききった。特に2曲目の「アフロブルー」は、打楽器ならではの特性を生かした野性味溢れるアレンジが素晴らしく、迫力があり、かつ大変味わい深かった。
 打楽器は「音を出したいという人間の欲求」から生まれた最初の楽器なんだということをあらためて認識させられ、音楽の原点的なものをひしひしと感じる音色だった。
 オーケストラにおいていわゆる「フロント」は、主にバイオリンなどの弦楽器であったり、トランペットやオーボエなどの管楽器だったりする。パーカッションは常に後方で縁の下の力持ちとしてリズムを支え、そして音楽にスパイスを与えるパートだ。しかしそれは非常に重要な力であり、なくてはならないスパイス。ジャズにおけるリズムセクションの責務と同じだ。フロントもリズムセクションも全てがパーカッションの楽器で構成された音楽に参加できたのは、大変貴重な体験になった。それぞれが自分の音(パート)に責任を持つことにより一つの音楽を作り上げたパーカッション奏者の皆さん。その音楽に対する職人魂のような真摯な姿に心を打たれた。
鬼束大我@07パーカッションフェス

鬼束大我@07パーカッションフェス2

ラストナンバーを全員で演奏。指揮は関西打楽器協会会長の坂上弘志さん。

そして大我は演奏後、やっぱり坂上さんに言われちゃった。
「キミは、リハーサルと全く違うこと本番でやっちゃうんだね…。びっくりだよ!」と…。それがジャズドラマーとしての大我のパートなのだ…。

クラシックとジャズの融合 - 2007.05.12 Sat

 関西打楽器協会主催のパーカッションフェスティバルへゲストとして招かれた。これまでのゲストは、パーカッション界のアイドル仙道さおりさんとか、「ブラスト!」唯一の日本人スネアドラムソリスト石川直さんとか、言わずと知れた世界的ドラマー神保彰さんというそうそうたるスターたち…。今年のもう一人のゲストは、ヨーロッパの著名なマリンバ奏者ペドロ・カルネイロ氏。そして、その並びに大我なのだ。
 クラシック奏者との共演は大我には初体験だ。前もって譜面などが送られてきたが、何しろ大我はまだ譜面がちゃんと読めない。曲目はよくやるナンバーだけど、クラシック風アレンジなのでアクセントもリズムも全然違う。しかし一番心配なのは、大我がどっぷりジャズドラマーだってこと。クラシックが譜面に即して進んでいくのに対し、ジャズはアドリブ。サイズの概念は自然と身に付いていても、大我には譜面でメロディやパートを追うという概念がほぼない。その時自分が感じたことをそのまま表現しているのだ。ジャズミュージシャンはお互いのアドリブに瞬時に反応するのが当たり前だが、クラシック奏者の方々に譜面を無視したアドリブをぶつけちゃったら…一体どうなるんだろう?
 そんな風にいろいろ考えながらリハーサルに臨む。アクセントやリズムはジャズのそれとは異なり勝手が違うが、大我は何度か音を合わせるうちに意外とあっさり要領を掴んだ様でリハーサルは無事終了した。

 明日の本番前にも音あわせのリハーサルがあるので、できるだけ大我の負担にならないように、今日は思い切って大阪で1泊することにした。せっかくなので頑張ってる大我への前倒しのご褒美の意味も込めて、彼の大好きなところで泊まることにした。スパワールド。新世界の串カツをいっぱい食べ、温泉でゆっくり体を癒して明日の本番への英気を養う大我であった。
大我串カツを食う!

大津のジャズ魂 - 2007.05.05 Sat

5-5-07鬼束大我、三木俊彦、木村知之、辻佳孝@いろはにほん

 大津は県庁前の「いろはにほん」というお店で、「子供の日ライブ」を行った。大津では他にこどもの日のイベントが目白押しだったようで、残念ながら子供さんの来場は大勢ではなかったが、それでも子供代表の大我をリーダーとした大我クインテット(三木俊彦as、木村知之b、辻佳孝p)は、がんがん熱い演奏を繰り広げた。
今回のライブを企画してくださったのは、「西大津ジャズ」の諸富さん。大我だけでなくメンバーもそれぞれ色々とお世話になっている。大津の旅亭紅葉という大きな旅館で定期的にジャズライブを企画して実行されているのだ。ジャズのライブを企画し実行するというのは大変な苦労がある。それでも毎回趣向を凝らしたゲストを招聘され、ジャズで大津の街を盛り上げようと手作りで取り組んでおられる「西大津ジャズ」の皆様には頭が下がる。ジャズに対する愛が感じられる。
 その大津のジャズ魂に答えるべく、大我カルテットもジャズ魂を炸裂させた。メンバー一人ひとりの、作り上げる音楽に対する執念のようなものがひしひしと伝わって来た。特に三木さんの集中力に脱帽。三木さんや辻さんのオリジナルなども盛り込み、(こどもの日にしては…)かなりマニアックな中味の濃いステージとなり聴き応えがあった。
(子供だからって手を抜かないのだ(笑))

高槻2日目。「なんじゃこりゃ?」ライブ - 2007.05.04 Fri

 高槻ジャズストリート2日目の大我の出演は、大我トリオ(生田さち子p+三原脩b)+三木俊彦。高槻的にかなりのスターぞろいの豪華メンバーで大我もとても楽しみにしていた。ところが…会場に到着してメンバー全員が、絶句。
 「なんじゃこりゃあああ・・・・・・・・・?」
 「芥川商店街特設ステージ」…それはただ単なる空き地だった…。雑草が生い茂り、むき出しの地面はごろごろの砂利…。しかも人一人がやっと通れるくらいの入り口以外は、トタン塀で覆われている。ビックリである。ピアノはかろうじてコンパネの上に乗っかっていたが、安定が悪く弾くと揺れが激しい。しかもコンパネの幅が狭く椅子の位置がピアノに近すぎてかなり弾きづらそう。心配げに顔をしかめる生田さん。ドラムは砂利の上?それは無理!っと急遽コンパネを運んできてもらう。三木さんや三原さんも協力して、皆必死でコンパネの下に小石を押し込んで安定を図る。
 ライブ前、小石をコンパネの下につめる作業…なんじゃそりゃ?
 この会場はむりだろ…辞める?と、メンバーで協議…。しかしそうこうしているうちに狭い空き地はその悪条件や遠さにも関わらずお客様で満杯になってしまった。(後で聞いたが商店街まで人が溢れていたらしい)
 やってみるか…せっかく足を運んできてくれたお客様のために…と、とりあえずサウンドチェックにブルースを1曲三木さんが吹き始めメンバーが音を合わせてみる。するとサウンドチェックなのに大拍手が…。
 何しろ狭いので出来るかぎり前方につめてもらってもぎゅうぎゅう状態。ありえないような状況だったが、砂利の上に座るお客様、ブロック塀に張り付いて聴いてくださっているお客様、雑草の間の狭いスペースに立って観てくださっているお客様、見えないので後方で何度もジャンプしているお客様、背後の駐車場に回ってのフェンス越しに聴いてくださっているお客様、入れず商店街に溢れるお客様、音だけ聴いてくださっているお客様のためにメンバーは心を込めて演奏した。気持ちはお客様に通じたようで、大拍手大歓声で盛り上がった。
 大我のドラムセットが壊れることもなく、生田さんが椅子から落っこちることもなく、三木さんや三原さんが躓いてひっくり返ることもなく、何とか無事にライブは終了した。
 悪条件の中、暖かい拍手でライブを盛り上げてくださった皆様、本当にありがとうございました。
07高槻2鬼束大我、三木俊彦、生田さち子、三原脩
あまりにひどいので、若干色調など調整して美しく見えるよう努力してます。

Tiger & The Silverback+三木俊彦 in 高槻 - 2007.05.03 Thu

 大我が高槻ジャズストリートに初めて出演したのは2年前、まだ6歳のとき。関西ジャズ界のドン西山満さん(b)と名ピアニスト故・市川修さんという両ベテランを何十年かぶりに引き合わせた異色の事件的組み合わせだった。フロントはもちろん高槻ジャズストリートの顔・三木俊彦さん。いろんな意味でお客さんがあっけに取られるすんごいライブだった。
 あまりにもちっこいドラマー大我にまずビックリ。
 そのリズムセクション西山さんの迫力とオーラにビックリ。
 ステージを揺らしてピアノを倒さんばかりに弾きまくる市川さんにビックリ。
 そして、そんな一癖も二癖もあるおっさんたちを牛耳るのフロントの若い三木さんのパワフルなサックスにビックリ。
 で…そんな中なぜに子供が???とまたまたビックリ。
 このライブは後々も「高架下の猛獣ライブ」として語り継がれた。

 昨年は、またまた違った意味ですごいメンバーと出演。日野皓正クインテットのベーシスト金澤英明さんとピアニスト石井彰さんを東京から招き、フロントは三木さんでパワフルかつ味わい深いライブを展開。大我は7歳。石井さんがピアノを弾きながら大笑いして大我がドラムを叩く姿を携帯で撮っておられたのが印象に残っている。

 そして3年目の今年、市川さんと1回目にやったもう一つのバンド「The Silverbacks」を復活して出演することになった。市川さんに代わりピアノには辻佳孝さんを迎え、ベース木村知之さん、そしてフロントはヴォーカリスト市川芳枝さんと三木さんだ。
 前日のライブ後、三木家にお泊りさせてもらっていた大我。三木さんと早めに出てきたのに大渋滞に巻き込まれ、結局開始15分前にやっと到着した。結局リハーサルなしのぶっつけ本番になった。その日の一番初めのバンドであったにも関わらず現代劇場文化ホールレセプションルームは、開始前から満員、立ち見もドアぎりぎりまでびっしり。それからもぞくぞくお客様が聞きに来て下さり、諦めて帰る方々も大勢おられ申し訳なかった。
ライブは熱く、熱く、ひたすら熱く…。メンバーみんな「市川スピリット」に溢れる大熱演だった。
07高槻鬼束大我’sSilverbacks

三木俊彦さんの帰国初ライブ! - 2007.05.02 Wed

5-1-07JustInTime

 大我が大大だ~い好きなアルトサックス奏者の三木俊彦さんがニューヨークから帰国されて、今日が始めてのライブ。そんな貴重なライブのドラマーとして呼んでもらえてとても光栄。…と言うと「大我と演りたいから帰ってきたんやゾ!」と…泣ける。大我のほうも、ゲートに入った馬じゃないけど、早く三木さんと一緒に演奏したくてうずうずしていたので、1曲目から気合十分。
神戸元町の「Just In Time」は、こじんまりとしているがとても雰囲気のいいライブハウス。メンバーは、ピアノは生田さち子さん、ベースは三原脩さんという実力派ミュージシャン勢ぞろいとなった。気心の知れたお二人なので安心して三木さんとともにぶっ飛ばす大我。
 大勢のお客さんで盛況だったが、みんな三木さんのサックスが渡米してどう変わったのか興味津々だ。まず思ったのが、「太くなった」ということ。音的にはもちろんだけれど、そういう物理的なことよりも特に感じたのが、「空気的な余裕」というか、「力の抜けた強さ」のようなもの。「無理がなく」聴いていて「楽」、すなわち心地よい。管楽器、特にサックスは聴いていて息苦しく感じることがあるのだが、三木さんの音は「外向き(開放的)」な感じでそういった余計なストレスを感じさせない。
(思わずにっこりほくそ笑む…。これからのツアー楽しみ)
お馴染みのソプラノも炸裂で、やんやの声援と拍手で終わった帰国初ライブだった。
 とにかく、お帰りなさい。よろしくね

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